2016年6月1日水曜日

いよいよ2016年のタッチウエイトマネジメント研修会シリーズが始まりました!

いよいよ2016年のタッチウエイトマネジメント研修会の始まりです。今回の一番手は仙台会場です。会場は仙台ピアノ工房さんのホールで、この素晴らしい環境に遠くは関東・中部地方から参加の方も含めて15名が集まりました。
http://www.sendai-piano.com/

みなさんピアノ技術者として高いレベルでご活躍の方ばかりですが、この新しい技術を学ぼうと会場は熱気にあふれていました。
一日目の講義の様子

1日目はまず、導入として基礎講座から始め、伝統的なタッチウエイトから最先端の技術までを紹介しました。
次にバランスウエイトなどの意味を整理してからスタンウッドによる平衡等式を紹介しました。実物のアクションを持ち込み、測定の仕方を実習しその意味を考えていただきました。午後はタッチウエイトを変えるための要素を紹介し、実際にその作業を行った場合にどのくらい重さが変化するか体験しました。3時の休憩後には慣性モーメントの意味を説明した後、弾き手とアクションの持つ慣性モーメントがどのような関係があるのかを説明しました。
最後に会場の備品であるベーゼンドルファのインペリアルのハンマーシャンクにクリップを取り付け、ハンマーストライクウエイトがタッチと共に音色にどのような影響を与えるか、弾いて聞いて確認しました。
6mmジグと押さえジグを利用したアクションレシオの計測

2日目はチェックリストを利用してタッチウエイトマネジメントで必要なデータを各自一鍵分採集し、やり方を一つ一つ確認していきました。そしてタッチウエイト分析計算表を使い、どのような手順で事前分析をするのか、この重くて仕方がないアクションでもやり方によっては使えるものになるのか、順を追ってその解決法の一案を解説しました。
午後は実際にハンマーの軽量化をサンダーで行い、ウイペンヒールへの加工、バランスクロスの加工などを体験しました。また経験としてハンマー鉛を使った増量加工も実習しました。これらをアクションに組み込んだ後バランスウエイト基準の鉛調整を行い、研修会を終わりました。

バランスウエイト基準の鍵盤鉛調整の体験実習

来年の研修会では続編として中・上級編をやりましょう、とのお誘いをいただきました。是非実現したいと思います。主催していただいた阿部さん、参加者のみなさん、どうもありがとうございました。

分担して測定した検体アクションのHSW値をスマートチャートに記入している様子です

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