これまであまり分析されてこなかったグランドピアノのタッチウエイトですが、スタンウッドの研究を機に最近は次々と新しい研究が発表されるようになってきました。私も独自の研究を踏まえてそこに参加しています。その成果を少しでも広めようとこのブログを継続し展開していくことにしました。 ピアノ技術者向けの内容ですが、一般の方にもわかるような内容を目指したいと思います。
2013年11月12日火曜日
タッチを変える Page 3: タッチを軽くしたり、重くしたりする方法は?
タッチを重くして欲しい、軽くして欲しいと言われたときに何をどのようにチェックしますか?どのように修理すればどの位タッチが変わるのかピンとくるでしょうか?
フレンジがスティックしているか、鍵盤ブッシングがスティックしているか、などチェックして、それを修正するのは誰もが思いつくと思います。摩擦部分に潤滑剤を塗布して見るとか、整調をチェックする人もいるかもしれませんし、調律や整音で何とかしてみようとする人もいるでしょう。人によってはダウンウエイトとアップウエイトを測定して鍵盤鉛調整をお勧めするかもしれません。
ちょっと、待ってください!それ以外にもまだまだできることがあります。やってみたけどあんまり変わらないな、を何回繰り返しても最終的に目的を達成できる保障はありません。
アクションのしくみを理解して、チェックすべきところをチェックして、作業すべきことを作業する。見当違いのことをやるのは効果的ではありません。必要最小限の作業をするのが良いはずです。では、どのようにチェックしたら的確にやるべきところを発見して修正できるのでしょうか。アクションの何を知れば、効率の良い作業を組み立てることができるのでしょう。
それを理解いただくのがこの講義の目的です。ただし、タッチの軽い重いはなにぶん個人差があるのと、テーマを広げすぎないため、アクションの物理的な重さや感じに焦点を当てて説明いたします。整調はまずまずの状態であることを前提にします。調律や整音由来の重い軽いの感じはここでは考えません。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿